こんにちは。
沖縄のブロガー中川(@nakagawahitoshi)です。
みやねえさん@miya_nee3のWebライター講座の3回目に参加しました。
具体的なライターとしての仕事の内容に入っていきます。
今回は取材から記事にして編集。校正、校閲まで。
この記事はこういった方に最適です。
- ライター志望の方。
- ライターってどんな仕事してるのか知りたい人。
- ライターってカンタンそう、書くだけなんでしょ?とか思っちゃってる人
「フォトライター」の具体的な取材内容についてまとめています。
詳細かつ長いです。
目次
ライターの仕事:ライターの持ち物
まずは取材時にもっていく秘密アイテムの数々を説明してもらいました。
準備するものはこういったもの。
- カメラ(一眼レフ、デジカメ、スマホ)
- スマホ(資料用撮影、音声録音、ネット検索)
- ICレコーダー(音声)
- ノート(メモ用)
- 資料(配布用、自分用)
- 名刺
ライターの持ち物:カメラ
カメラは一眼レフ、それ以外のコンパクトデジカメなど。
最近はスマホのカメラでも撮ることができますね。
ただそれぞれメリット、デメリットがあるとのこと。
- 一眼レフ:もちろんきれいに撮れる。見栄えがして、いかにもプロっぽいので「ちゃんと仕事をしている」と信頼しもらえることも。
- それ以外のデジカメ:あまりライターの仕事では使わないことが多い。
- スマホのカメラ:これはメモ的な資料としての写真を撮ることはある。あまり写真にうるさくないメディアではスマホで撮った写真も出すことがある。ただしそもそもスマホ写真は受け付けてくれないところもあるため注意を。
ライターの持ち物:スマートフォン
スマホは上記のメモ用カメラとしても使うことができます。
さらにICレコーダー替わりに音声録音装置としても使えたり、現場でちょっとした調べ物をするときにもすぐ検索できますね。
取材先に話題に出されたが、全く予備知識がなかったりするときにこっそり調べたりすることもあるとのこと。
ライターの持ち物:ICレコーダー(ボイスレコーダー)
取材時の会話の録音用です。
最近の機種は倍速再生など便利な機能がついています。そういういい機種は文字起こしして記事にする際に助かるとのことです。
みやねえさんが使っているのはソニー製の16000円くらいのって言ってましたし、見た目も同じなのでこれだと思います。
ライターさんの中には取材中に全くメモを取らず、ICレコーダーの録音のみでやっている方もいるとのこと。
取材中20~30分くらいものすごくしっかり話を聞いてくれると、取材先もそのインタビューはよい印象があるはずです。
そういう仕事の方法で取材先の信頼を得るというのはありと。
ライターの持ち物:ノートなど。パソコンを持ち込まない理由。
基本的に取材の仕事そのものは上記カメラ、スマホ、ICレコーダー(ボイスレコーダー)で何とかなってしまうとのこと。
あとはリストに「パソコン」が入っていないのに気が付いていますでしょうか。
みやねえさんは取材中にノートやメモを取ることはあっても、話をしながらパソコンの作業はしないとのことです。
せっかく取材先の方とお話ししているのにタイプしてるとパソコンに目が行きがちになってしまいます。
それに「取材する」ということは取材先の方がわざわざこちらに時間を割いてくれている、取材先の方の時間を奪っているのです。
そのことを忘れて相手に向き合わないというのは失礼だよね?ということです。
ああいう風にはなってはいけないな。
ライターの仕事:ライターとフォトライターの違い
みやねえさんは写真が撮れるので「フォトライター」として仕事をしています。
ライターとフォトライターというのは何が違うのかという話でした。
これは以下の通り。
- ライター:取材をしたり記事を執筆する人
- フォトライター:ライターの仕事のほかに撮影の仕事もできる人
一人二役で働けるひとがフォトライターということです。わかりやすい。
ライターとフォトライターの違い:フォトライターのメリット
やはり一人二役できるといいこともいろいろあります。
- 重宝される:仕事を依頼するのにも両方できるとお願いしやすいですよね。
- 案件の幅が広がる:やはり写真も撮れるということでいろいろな仕事のオファーもあるとのこと。
- 執筆も撮影もスキルアップすることができれば「ライターとカメラマンの肩書き」を持てるということも。
- 全部ひとりでできるのでスケジュール管理が楽。
- Web記事は「文章+写真の1記事」でいくらという場合が多い。カメラマンが別につくと収入は減りますね。
ライターとフォトライターの違い:フォトライターのデメリット
もちろんいいことばかりもありません。
- 取材に時間がかかる:取材には「撮影時間」も組み込まれます。一人でやらないといけないため、その分時間はかかります。
- 写真単価を値切られるかも:プロカメラマンは高いからという理由で「フォトライター」に撮影を依頼する場合が多いとのこと。つまり専門のカメラマンでないので写真は値切られることもあるということです。
取材に時間がかかるのは取材時にうまく立ち回る必要があります。
ただ「プロカメラマンの替わりに安価で写真も撮ってくれる人」というメディアはそんなに写真にクオリティを求めていない場合もあるとか。
その場合写真の質がほどほどでもあまり怒られない。
そこで相手の期待以上のよいクオリティの写真を提供することができれば逆に「信頼を得る」こともできるとのこと。
ライターとフォトライターの違い:フリーランスとしてのスケジュール管理術
取材チームのスケジュール管理についてのお役立ち話もありました。
フォトライターが一人で仕事をするとき以外はたいていライター、カメラマンその他の人たちが関わります。
そのため人が多くなるにつれてスケジュール管理が重要になります。
そのためのコツとしては以下のような点があるそうです。
- 全員集合しているときにスケジュールを確定させる
- 自分のスケジュールから出す:プロジェクトの末端のほうからスケジュールを決めていく。忙しい人(編集者とか)、取材元などはそのあと。
- 最低でも3日間分(~5日間)は出してもらう:特に忙しい人は最大5日分程度出してもらってスケジュールを合わせていく。
- スケジューリングの時間表記:実際に現地で仕事ができる時間なのか、移動時間など含まないただ空いている時間なのか連絡時にはっきりさせる。
また、日時の表記についても「一目で理解できる表現」として工夫があります。
日付はいろいろな表記ができますがそれぞれ特徴があります。伝わりやすい表現を選びます。
例えば「来週8/21(月)」を考えてみます。
- 8/21:日付だけだと曜日間違いが発生する可能性がある。
- 8/21(月):デジタル慣れした若者向け、見た目がすっきりしているが記憶に残りにくい。
- 8月21日:漢字を入れておくと視覚的に頭に残りやすい。
- 8月21日(月):確実で明確ではある。勘違いの多い方向け、漢字慣れした年配者向け。
- 来週金曜:いつメールを見るかで1週間ずれる可能性もあるため勘違いの可能性がある。
- 過去:2016年8月21日
- 未来:2017年8月21日(月)未来のことには曜日を入れておくと印象に残りやすい。
またWeb記事での日付の表記は年号を入れておいたほうがよいとのこと。ネット上に永久に残るため。
とくにイベントレポートは記事タイトルにも年号が入っていたほうが望ましい。
ライターの仕事:「取材力」について
ここからは具体的な取材時のノウハウに入っていきます。
カフェやレストランのグルメレポートの取材を例として出してもらっています。
「取材力」について:取材において何が求められるのか
- コミュ力:円滑にコミュニケーションできる力。取材時に取材先のお店やオーナー、お客さんなどにいたるまでの配慮、心配りができるかどうかも。
- 作業の効率化:取材中のタイミングや段取りをうまくまとめられるか。料理の写真なら撮るタイミングをいつにするかなど。
- 話を聞く力&質問力:相手の話をどれだけ聞き込めるか。またそこからさらに話を引き出すためにピンポイントで的確な質問ができるか。
これらを踏まえて、実際の取材時はこんな流れになるというのを説明します。
取材の流れ:①挨拶と名刺交換(媒体資料を渡す)
きちんとごあいさつする。まず相手に安心してもらって信頼してもらいます。
取材の流れ:②取材中のスケジュール確認
アポ取りの段階でどういったことを、どういう段取りで行うかというのは伝えてあるはずです。
- 取材の順序:撮影とインタビューの順序はどんなか?
- 取材にかかる時間:各作業にかかる時間、トータルの時間はどれくらいか?
- 撮影や料理を出してもらうタイミング:料理撮影やインタビューに入るタイミングはどこなのか?
- 料理のチョイス:自分が選ぶのか店が選んだメニューにするのか?一番人気のメニューかその店オリジナルのメニューか?
- スタッフの撮影などのお願い事:アポ取りのときにお願いした通りで了承してもらっているか?スタッフや調理場の撮影は当日だとNGになることも。
など。
また、記事にまとめたときに読まれやすくするポイントもあります。
料理チョイスのポイントととしてこういうものもあります。
- 最新メニュー:どこにも情報がない。独自の記事が書ける。
- 写真映えがよい:彩り、盛り付け、うつわ、ボリューム感など。
- 人気メニュー:老舗の定番メニュー、一番人気(これも二番、三番も一緒に撮影し、ほかの記事との差別化をするなど)
- 店の特徴をおさえたメニュー:沖縄県産野菜にこだわっているなら野菜を推したメニューなど
取材の流れ:③インタビュー
取材先の方にインタビューを行います。
取材に際しては下調べをしているはずなのでそれを踏まえて。全く先行調査なし、ノープランでは取材はしませんね。
- 下調べのとき、気になった点を洗い出す:取材先について調べてすべてわかることなんてないのではっきりしないこと、わからないことなど洗い出す。
- あらかじめ質問をまとめておく:気になる点を踏まえて大まかに質問をまとめておく。
- 現地で気になった点、話を聞いて気になった点を掘り下げる:現地でしか確認できないこと、話をしてからもっと聞きたいことを聞いてみる。
- わからない時は素直に質問する:適当にしないできちんと確認。
- 相手が気持ちよく話しているときは話を聞く。ただし、話が脱線し続けている場合は軌道修正が必要。
取材はよい記事を書くためのものです。
よい質問をしてただ話を聞くだけだと聞けなかったかもしれない情報を引き出すことも大事です。
その際に「質問力」が問われます。
みやねえさんもおススメしていた堀江さんの本。
この堀江貴文さんの「多動力」でも触れられていた「ちゃんと本質をとらえる質問」がインタビュー時にできるかどうか。
これはものすごく頭を使う作業で相手に応えてもらえるギリギリの線を狙って質問を投げかけるとのこと。
普通に雑談しているときの頭の使い方と全然違うと言ってました。
この辺はインタビュアーとして訓練が必要なところなんでしょう。
(このあたりのコミュ力と質問力の認識の違いについてみやねえさんと受講生のそれラックさんが激論してたのがめちゃ楽しかった。参加者のみなさんみんな頭よくてすごく脳みそが刺激される。楽しい。)
取材の流れ:④写真の撮影
インタビューと別に写真撮影ももちろん必要です。
何を撮影するか、どうやって撮影するかは取材前に決めておくこともあります。
でも実際の取材現場でしかわからないこともあるため現場で決まることも。
- 事前に場所や内容を決めておく:内装、外装、スタッフ、料理など。記事のテーマにもよります。
- 現場で選ぶ。
- 話を聞いたりインタビュー後に撮影する。
グルメスポットの取材の場合、食事を撮影することになります。
その際もいろいろ気にしなければならない点が。ホントに気を使うね。取材って。
- アイスやステーキなどの撮影:あっという間に溶けたり冷めたりしまうので実際に出してもらう前に器のみで構図や撮り方を決めてしまう。現物が来たら決めた構図でできるだけ速やかに撮る。
- あらかじめメニューを決めておくことの利点:取材時間と料理の準備の効率化
- 撮影とインタビューの順序:インタビューが先のほうがよい。料理だけでないお店独自の周辺情報を入れておくとより良い写真が撮れる。(器にいいものを使っている、メインではない付け合わせの野菜が自慢である、など)
- 撮影後の料理を食べさせてもらうことの利点:「お客としての視点」が得られる。味、盛り付け、席の使用感、席からのみはらしなど。
- 撮影後の食事をしまわれてしまうと食べられない:食べた感想がないとグルメリポートしてはあまり面白くない記事になる。
- 試食させてもらうためのTips:アポ取り時に素直にお願いする、取材元に経費として「食事代」を請求できるように交渉する、など。
後はこのセクションでライターとしての原稿料の話もされていました。
その話はこちらにまとまっているのでご覧ください。けっこう生々しい話でした。
ライターの仕事:記事構成の考え方
取材してきた材料をもとに記事を執筆していきます。
その際の記事のまとめ方が大まかに2種類あるとのこと。
①ストーリー仕立てにする。
店の前⇒店に入る⇒見て回る⇒席見る⇒料理撮る⇒食べる⇒といった流れでまとめる。
②ポイントごとまとめる。
・グルメ記事では:外観⇒内観⇒雑貨・その他⇒料理(最後に持ってくる)
・イベントレポートでは:(登壇者ごと、ポイントごと)
ここではイベントレポートの例として私が書いた記事を紹介してくれてました。
ライターの仕事:編集と編集者について
記事を書いてあとは「編集」です。
編集とはWikipediaによるとこういう定義のようです。
編集(へんしゅう)とは、書物(書籍や雑誌)・文章・映画、などの仕分け素材を、取捨選択、構成、配置、関連づけ、調整、などすることである。
要するにライターとしては編集は「文章や言葉の修正を行うこと」ということでいいんじゃないでしょうか。
ただ、編集者やメディアによってそのやり方は様々だそうで。
いろいろな作業工程があります。
- 誤字、脱字のチェックを行う。
- 表記ルール(全角、半角、ひらがなに「開く」など)に基づいてチェックする。
- トータルの文章チェック(文章のねじれ、言葉の具体化、不要部分の削除、文章の前後を入れ替えなど)
こういう修正ルールはもともと新聞記者などが使っているものが標準として認められているそうで、こういった本も出ています。
編集者のお仕事ぶりはドラマ「重版出来!」に詳しいとのこと。
これか。テレビ見ないので知らんかった。
原作の漫画もありました。これは買ってみました。
ライターの仕事:校正と校閲について
最後に校正と校閲(こうえつ)の話。
校正とは:雑誌の世界では初稿と2稿目を照らし合わせて修正すること。編集者の仕事と同じ。制作上の誤りを正すこと。
校閲とは:正しい内容にすること。事実関係を検証する(史実や人物名などが正しいかどうか確認する)
ここでもドラマがおすすめとのこと。「地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子」が面白いので見ておくといいらしいです。
これか。
こちらも原作を発見。マンガではないんですね。
ライターの仕事:まとめ
とにかくめちゃくちゃ気を付けなくてはならないことが多いってことはわかりました。
取材って大変そうです。
一緒に口座を受けているさぁやさんの講座内容まとめ記事も簡潔でわかりやすい!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。