テオ・ヤンセン展 沖縄 2017に行ってきたよ!動くストランドビーストを見に行こう!

テオ・ヤンセン展沖縄2017に行ってきた

こんにちは。
沖縄のブロガー中川(@nakagawahitoshi)です。

待ちかねていた「テオ・ヤンセン展 沖縄 2017」がついに始まりました!(このイベントは2017年11月12日に終了しています。)

沖縄県立博物館・美術館に行って早速見てきました!

テオ・ヤンセン展沖縄2017の見どころはここ!

  • プラスチックで作られた「人工生命体」のストランドビーストの実物を見たりさわったりできる。
  • 実際にストランドビーストが動くところが見れる。
  • スタッフの説明がめっちゃ面白い。絶対聞いた方がいいです!
  • テオ・ヤンセン氏ご本人にあえるかも?



目次

テオ・ヤンセン氏とは

テオ・ヤンセン氏

テオ・ヤンセン氏。Wikipediaより画像をお借りしています。

テオ・ヤンセン氏はWikipediaによればこういう人です。

テオ・ヤンセン(オランダ語: Theo Jansen 1948年 – )はオランダの彫刻家(キネティック・アーティスト)、物理学者。

 

ですがこれを作った人って言ったほうが分かるんじゃないかな。

ストランドビースト

ストランドビースト。Wikipediaより画像をお借りしています。

この骨組みの機械みたいな生き物みたいなものが砂浜をわしわし歩いているのを見たことあるんじゃないですか?

この「ストランドビースト」という「人工生命体」を作ったのがテオ・ヤンセン氏です。

テオ・ヤンセン展 沖縄 2017に行ってきた!

沖縄県立美術館・博物館でテオ・ヤンセン展沖縄2017を見てきた
テオ・ヤンセン展沖縄2017は沖縄県立博物館・美術館でやっています。

テオ・ヤンセン展まわってみます

テオ・ヤンセン展沖縄2017来たよ会場につきました。2017年10月2日から11月11日までやっています。わたしが見に行ったのは公開2日目の10月3日でしたが平日だったのでゆっくり見れました。

 

テオ・ヤンセン展沖縄2017 テオ・ヤンセン氏の説明ストランドビーストを作ったテオ・ヤンセン氏の説明書きがありました。

 

テオ・ヤンセン展沖縄2017実行委員会説明文 テオ・ヤンセン展沖縄2017テオ・ヤンセン展沖縄2017を企画、実行するにあたり大変なご苦労があったとのことです。ほんとにこんなに素晴らしい展示会を沖縄で見られてありがたいことです。

 

テオ・ヤンセン展沖縄2017全体写真会場内はこんな感じです。ストランドビーストが並んでます!これです、これこれ。これを見に来た!

 

テオ・ヤンセン展沖縄2017会場見渡す会場反対側から見るとこんな感じ。10体ちょっとのストランドビーストがいます。

ストランドビースト

ストランドビーストとはプラスチックで作られた「人工生命体」。生き物です。ロボットじゃない。

 

アニマリス・アポディアキュラ全体写真 テオ・ヤンセン展沖縄2017このストランドビーストには「アニマリス・アポディアキュラ」という名前がついています。会場入り口すぐのところで出迎えてくれます。この子はもう「死んで」しまっているので「化石」になっているのです。

 

アニマリス・アポディアキュラの背面から テオ・ヤンセン展沖縄2017この羽みたいなものは風を受けて歩くための帆です。ストランドビースト本体はプラスチックで作られていますが、帆だけはビニールやパラシュートの布を使っているとのこと。

 

アニマリス・アポディアキュラ説明版 テオ・ヤンセン展沖縄2017各ストランドビーストにはどういった生態や性質があるのか簡単な説明が用意されています。ちょっとかわいいコメントがついてますね。

 

アニマリス・サブローサ・ギューディス テオ・ヤンセン展沖縄2017このストランドビーストの名前は「アニマリス・サブローサ・ギューディス」です。茶色のところは補修用のビニールテープに付着した砂の色。砂浜に溶け込むカムフラージュになっているのだ。

 

アニマリス・リジデ・プロペランス テオ・ヤンセン展沖縄2017このストランドビーストは「アニマリス・リジデ・プロペランス」。プロペラで風を受けて足を直接動かしています。ほかにもストランドビーストには風で押されて動くタイプや、風の力を利用してペットボトルに空気をためてその圧力で動くタイプもあります。

 

アニマリス・シアメシス後ろの方から テオ・ヤンセン展沖縄2017このストランドビーストは「アニマリス・シアメシス」というもの。ストランドビーストでも最大の大きさで全長10m、体重250㎏、72本の足があります!

 

アニマリス・シアメシスの内部構造 テオ・ヤンセン展沖縄2017どうですか、この内部構造の美しさ。ごちゃごちゃしてるって言わない。

 

アニマリス・シアメシス左側から テオ・ヤンセン展沖縄2017大きいことはいいことです。この大きなストランドビーストが歩いているところを見てみたかった。

ストランドビーストの歩行デモンストレーション

2時間に1回程度、ストランドビーストの歩行デモンストレーションとテオ・ヤンセン展スタッフさんの説明タイムがあります。

ストランドビーストについて詳細な説明やテオ・ヤンセン氏の思想を教えてもらえます。

なかがわ
はっきり言ってこのデモとスタッフのお話を聞かずしてテオ・ヤンセン展は語れません!絶対に時間をとってデモを見て、話を聞いてきた方がテオ・ヤンセン展を100倍楽しめます!

 

アニマリス・ユメラス・セグンダス全体写真 テオ・ヤンセン展沖縄2017歩行デモンストレーションがあるのはこのストランドビースト。名前は「アニマリス・ユメラス・セグンダス」。

けっこうでかいんです。帆で風を受けてペットボトルに圧縮空気をためておくことができるタイプ。


帆が動いているところはこの動画でどうぞ。風を受けると帆が動いてペットボトルに空気を送り、ためておくことができます。

このストランドビーストの生態として歩くのは風を受けても歩けますが、帆を動かしながらは歩かないようです。普段は風を受けて歩きます。


歩いているところのデモはこちらの動画でご確認を。この高さ、大きさで迫ってくるのはけっこうな迫力!動き出したとたんギャラリーからは「おおー!」っていう声が上がってました。かなりビビる大きさです。小さいお子さんは泣いちゃうかもしれないですね。

テオ・ヤンセン展のスタッフさんの説明が面白い!

テオ・ヤンセン展のスタッフさんの説明がかなり丁寧でものすごく面白いのです!動画でストランドビーストの前をうろうろしている方ですね。

ストランドビーストは「生き物」です。1年間で「生まれて」⇒「死んで」⇒「埋葬される」というライフサイクルを送っています。

 

ストランドビーストが歩行にちょうど良い風を受けて砂浜で歩き回れるのはほんの数か月。その期間に向けてテオ・ヤンセン氏は構想を練り、ストランドビーストたちを制作していきます。歩き回れる季節が終われば保管用コンテナに「埋葬」されて生を終えるのです。

 

しかし、埋葬されても展示の機会があるとまた生を与えられて世界中を旅するのです。これが「リ・アニメーション」。再生ということ。

 

倒れたりして壊れてしまっても使えそうなパーツ(器官)は次世代のストランドビーストのパーツとして生まれ変わります。これが「リボーン」。生まれ変わりということ。

ストランドビーストたちは砂浜で歩行実験を繰り返し改良を加えられていきます。

 

ストランドビーストが住んでいる環境が砂浜ということですね。環境にある生存に関係する条件が砂、海、風の3種類。

 

  • 湿った砂だと歩けない。⇒キャタピラ型のストランドビーストができている。
  • 海に入ると溺れてしまう。⇒水を検知する器官を持ち、ためた圧縮空気によって水から離れる動きができるようになった。
  • 風がないと歩けないが、風が強すぎると倒れて折れてしまう。⇒ペットボトルに空気をためて風がなくても動けるようになった。倒れないようにつっかえ棒のような器官を備えるようになった。

 

まわりの環境の不利な条件を克服して、よりよく生きていけるための進化を続けているのです。

アニマリス・プロボシス テオ・ヤンセン展沖縄2017このストランドビーストの説明も面白かったなあ。

この「アニマリス・プロボシス」はお互い象の鼻のような部分を動かしてコミュニケーションをとることができます。


これはテオ・ヤンセン氏によるとストランドビーストの「生殖活動」だというんですね。

もちろんストランドビーストたちはプラスチックで作られており、まだ彼らだけで増えていくことはできません。

 

でもこのストランドビーストの動きを見た人たちが
「これオモシロい!」
「同じような動きをするものを作れないか」
「もっと面白い動きをするものは作れないか」
と思って何か作り出すことでストランドビーストが実際に増えていくことができる、という考えなんですね。

 

また、テオ・ヤンセン氏自身がストランドビーストを創造したのではない、とも説明がありました。

ストランドビーストを生み出すもとになるのは「ストランドビースト菌」。この菌はテオ・ヤンセン氏がストランドビーストを生み出す前からその辺に漂っていたんだそうです。ストランドビースト菌にとってストランドビーストを生み出すために一番感染しやすく、利用しやすかったのがたまたまテオ・ヤンセン氏だったということ。

だから「僕といると感染するよ(笑)」とテオ・ヤンセン氏自身がよく言っているらしいです。

 

 

アニマリス・ペルシピエーレ・レクタス左側から全体図 テオ・ヤンセン展沖縄2017このストランドビーストの説明もありました。けっこう感動したのですよ。ストランドビーストは生き物として大事に扱われているのです。

 


テオ・ヤンセン氏が砂浜で見たカモメなどの鳥たちはいつも風上を向いて風に抵抗しないようにしていました。

その鳥たちのふるまいをヒントにしてこのストランドビースト「アニマリス・ペルシピエーレ・レクタス」は生み出されました。この子は頭のハンマー器官で自分の支点を固定し、常に風に向かって方向を変えられるように進化しています。風を真横から受けすぎると倒れて壊れちゃいますからね。

 

そのため、このストランドビーストには方向転換をするために足に車輪がついています。この車輪も本体と同じプラスチックからわざわざ作られてるんですね。既製品のゴムのタイヤがついてるんじゃないんです。なぜでしょう?

その理由はストランドビーストが「生き物」だから。

人間はほとんどの器官がタンパク質でできています。ストランドビーストも同じようにほぼすべてがプラスチックでできています。そこでタイヤだけゴムのタイヤにしちゃうと生き物でなく「ロボット」になってしまうとのテオ・ヤンセン氏の考えです。

 

なんというか自分は感動しましたけどね。ストランドビーストたちは生き物として生み出され、愛されて進化させてもらっていると。

生きているから死んでしまうし、新たに生を与えられるときはただ単に同じの作って終わり、じゃなくて「リ・アニメーション」生き返ってまた生を楽しむことができるんでしょうね。

テオ・ヤンセン氏のコンピューターやアイデアスケッチも展示されています

テオ・ヤンセン氏のコンピューターとストランドビーストの足 テオ・ヤンセン展沖縄2017ストランドビーストの原型はコンピューターの中のシミュレーション生物でした。それが進化して体を持つようになったのが上記たくさんのストランドビーストたちです。

このコンピューターの中で動いている初期のストランドビーストの映像も会場で見ることができます。

 

テオ・ヤンセン氏のストランドビーストの構想ノート テオ・ヤンセン展沖縄2017新しいストランドビーストが生み出されるまでにこういった構想ノートでいろいろ試して考えてから実際の作成に入ります。

テオ・ヤンセン展 沖縄 2017は11月11日まで!

2017年10月3日に始まっている「テオ・ヤンセン展 沖縄 2017」。11月11日まで開催です。1日延長して2017年11月12日までになっています!

場所は沖縄県立博物館・美術館です。

〒900-0006
沖縄県那覇市おもろまち3丁目 1 番1号
代表 tel:098-941-8200
駐車場 100台完備
開館時間 10:00~18:00 (最終入館17:30)
定休日 毎週月曜日

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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