給付型奨学金など沖縄県の進学支援・就学支援のまとめ

沖縄県の進学支援まとめ

こんにちは。
沖縄のブロガー中川(@nakagawahitoshi)です。

こちらのマップをご覧ください。全国の大学進学率をまとめたマップです。

沖縄県は大学進学率が全国平均にくらべて低いのです。

全国平均52.0%のところ、沖縄県の大学進学率は36.7%でした。
(2016年のデータです。県別・性別の大学進学率(2016年春 より)

沖縄県の低進学率の原因は他県にくらべて平均給料が低い、離婚率が高いなどいろいろな理由があります。

 

でも、もっと勉強したい・進学したいと願う学生さんや親御さんにとって助けになる支援がいろいろあるのです。

今回は沖縄県の大学進学支援についてまとめてみます。



目次

学歴による収入はこんなに違う

厚生労働省による「平成28年賃金構造基本統計調査」では学歴による平均賃金がどれくらい違うのかまとめられています。

学歴(月収)男性女性
高校卒28万8100円20万8300円
高専・短大卒30万6300円25万5600円
大学・大学院卒39万9700円28万8700円

職業や働く分野にもよりますが、高学歴になるにつれて収入や職業の選択範囲も上がっていきます。

「いい学校出ておくと給料の良いいろいろな仕事につけるかも」ってことです。

 

支援団体とどんな支援が受けられるか

各種NPOも活動していますし、沖縄県がそういった活動全体の旗振りをしています。

子育て総合支援モデル事業

これは沖縄県が子供たちの就学支援のために行っているものです。

子育て総合支援モデル事業(大学等進学促進事業)は、経済的な事情により、進学の意欲等を持ちながら、塾などへ通うことが困難な高校生に対する学習支援として、平成26年度から実施しております。
平成27年度までに、64名の生徒に支援を行っており、8割を超える高校3年生が大学や専門学校等へ合格しました。

この事業は経済的に理由で塾に通うことが難しい小中学生、高校生のために沖縄県が無料の塾を開いてくれるというものです。

予備校の「尚学院」のサポートのもとで塾に通うことになります。

 

エリアは以下の通りです。

小中学生の場合、本島では10町村13か所(嘉手納町・北谷町・西原町・南風原町・与那原町・恩納村・読谷村・北中城村・宜野座村・中城村)

高校生の場合、本島では2か所、その他宮古島、石垣島などでも支援が受けられます。

  • 本島中南部(沖縄市・うるま市・宜野湾市・嘉手納・那覇市・糸満市・与那原町)
  • 本島北部(名護市内)
  • 宮古地区(宮古島市内)
  • 八重山地区(石垣島市内)

平成29年度はもう締め切っており那覇市教室では満席ですが、他の教室ではまだ空きがあるとのことです。(H29.5.23現在)

琉球新報によると以下の通り。無料塾がもっと増えて気軽に利用できるようになるといいんですが。

沖縄県が生活困窮世帯の高校生を対象に実施している「無料塾」の那覇教室の開講式が22日、那覇尚学院で開かれた。那覇教室の開講で県内全ての教室が開講した。那覇教室の塾生らは基礎学力テストを経て、29日から授業を受講する。

無料塾は県の子育て総合支援モデル事業の一環で、生活困窮世帯の高校生の学習支援と保護者に対する進学情報の提供を目的に、2014年度から開始している。17年度から県内で教室の数を前年度の4カ所から10カ所に増やし、定員も4倍以上となる400人となった。

 

 

平成30年度の無料塾も開催されます。

申込期間はH30.5.18時点で終わっていますが、空きがあるようなら申し込みが可能のようです。

詳細はこちらから。⇒
平成30年度 子育て総合支援モデル事業(無料塾) 生徒募集中|大学受験課程・高校生課程 新入生募集中!|沖縄の進学塾 大学受験・高校生課程 尚学院

 

沖縄県教育委員会

各種奨学金、授業料免除などの情報がまとまっています。

奨学金も利用しやすいものが多いことが分かります。

 

このうち「県外大学進学を支援する給付型奨学金」については県外の指定大学での就学に当たって返還不要な奨学金がもらえるというもの。

指定大学は東京大学、京都大学など旧帝大や慶応義塾大学、早稲田大学など難関ぞろいです。

でも返還不要な奨学金を出すというのは県としても思い切った施策だと思います。

国は子どもたちが学ぶのに経済的な安心が必要だってことをもっと考えてほしいですね。

 

こういう施策はもっと増えていいはず。

そもそも奨学金だって海外では返済不要のものがほとんどです。日本だけですよ。

奨学金っていうばく大な借金背負わされて大学行かなきゃならないのは。

学生の方への情報/沖縄県教育委員会

 

沖縄県進学力グレードアップ推進事業

これは県がけっこう力入れている事業ですね。

上に挙げた沖縄県教育委員会が行っています。

県内高等学校生徒の県外国公立大学等への進学を推進するため、関東地区・関西地区・九州地区等を主な研修先として、大学教授等による講義体験や事前・事後学習会等の県外国公立大学等合格支援プログラムを実施する。派遣生徒は360名とする。

ざっくりいうと「沖縄県の高校生のうち超優秀で東大とか京大とか行けそうな成績トップクラスの子たちを上位国立大の特別講義に連れて行ってあげたり、特別授業で受験対策をする事業」ってことです。

こういうできそうな子たちのやる気をあげたり、学力をさらに磨いたりして沖縄からの進学の手助けをするんです。

これは誰にでも受けられる支援ではありません。

でも上を目指せる子がさらに上に行くために手助けするのはありそうでない施策なのでこういうのも大事なんじゃないかと思います。

いろんな層に働きかけるのは大事なことかと。

 

就学援助児童支援NPO法人 エンカレッジ

こちらは大学受験というより経済的困窮家庭の中学生に就学のお手伝いをしているところです。

沖縄県就学援助児童支援NPO法人エンカレッジ

エンカレッジさんのホームページより。

就学援助児童支援NPO法人エンカレッジでは、沖縄県内の「経済的に困窮している家庭の、意欲のある中学生のための、学習に打ち込める環境造り」を目的とし、「頑張る意欲がある子供のためのセーフティーネット」として就学援助児童支援活動を積極的に取組んでいます。

経済的な問題だけで勉強したくてもできない子どもたちにはこういう施策はとても大事です。

お金がなくて勉強できない⇒成績も伸びない⇒進学できずに結局そこでできる仕事しか選べない⇒困窮⇒お金がなくて勉強できない・・・こういうループから抜け出すための支援こそまず必要なことだと思います。

みんなが勉強したいだけできるような環境、社会を目指す必要があります。特に沖縄では。

 

沖縄こども未来プロジェクト

このプロジェクトは沖縄の新聞社「沖縄タイムス」社が行っているものです。

2016年度からやっています。

沖縄タイムス社は、県内で深刻化している子どもの貧困解消を支援する「沖縄こども未来プロジェクト」を創設しました。賛同していただける企業などからサポーターを募り、寄せられた会費・支援金を子どもの貧困にかかわる民間団体等の支援に充てます。県民の皆様のご理解とご協力をお願いします。

「沖縄こども未来プロジェクト」にご参加ください

カンタンにまとめるとこんな感じ。

  • 沖縄の貧困問題を解決するために働いている民間団体の支援をする。
  • 個人、法人問わずサポーターを募り資金を調達する。
  • 支援先はプロジェクトの有識者さんたちが決定。
  • 活動内容は沖縄タイムスで公表される。
2017年9月2日現在、2018年度に向けて小中学校の「入学応援給付金」の希望を募っています。

詳しくはこちら⇒沖縄こども未来プロジェクト 「入学応援給付金」募集

2018年年度小学校・中学校の子どもたちに返済不要の「入学応援給付金」を給付します、というもの。住民税非課税世帯のお子さんが対象です。

申し込みが郵送またはファックスで2017年(平成29年)9月15日(金)~10月6日(金)必着とのこと。

申込書、手順などはこちらのページにあるのでご覧ください。⇒沖縄こども未来プロジェクト 「入学応援給付金」募集

支援の手はたくさんある

まだまだ支援のためのNPOなどあるのですが今回はこれまで。

学びたいという気持ちを持った子どもたちが自分の生きたいように生きていける世界にしていきたいですね。
そのためにも大人ががんばらねば。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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