薬を飲まない子供が飲めるようになる方法を薬剤師が教えます

こんにちは。
沖縄のブロガー中川(@nakagawahitoshi)です。

薬剤師をやっております。

小さなお子さんのいらっしゃるおうちではどうやってお薬飲ませてますか?

  • もう全然だめ。何やっても何に混ぜても飲まないのよ。
  • 色々混ぜてるけど最近バレてきた。
  • もう無理やり飲ませてるけど全部吐き出した!泣きたい
  • 抗生物質ってどうしてこんなに苦い薬ばっかりなの?

 

飲まない子ってホントに飲まないんですよね。

大人が飲んだって苦い薬をどうやって嫌がる子供に飲ませればいいんでしょう。

嫌がってくすりを飲まない子にどうにかして薬を飲ませる方法を薬剤師と保育士を持っている私が伝授します。



目次

薬を子供が100%のめる方法はありません

いきなりがっかりするかもしれません。大変心苦しい。

すべての子どもにかならず成功する飲ませ方、飲み方ってのはありません。

夢は捨ててください。

そのうえで長年小児科の門前薬局で働いてきた経験をもとにすると

ある程度飲みやすくなる方法というのはあります。

いろんな方法があるので試してみてその子にあった方法を見つけてください。

 

お子さんのことについて一番わかっているのはお父さんお母さんですよね。

お子さんがどんな味が好きか、どんな飲み方が好きか、誰に飲ませてもらえるのが好きか。

そういった好みを一番よく知ってるのは今このページを読んでるあなたではないですか?

大丈夫です。きっと飲んでくれます。

 

薬を何に混ぜたらよいか

とくに粉薬は苦いものが多くて何かに混ぜて飲むことがほとんどだとおもいます。

薬の内容にもよりますがおすすめのもの、避けたほうがよいものをあげますね。

 

くすりがのみやすくなるもの

味が濃くて甘いものに混ぜるのがお勧めです。

お子さんに乳製品などのアレルギーがある場合はもちろんバニラとかはだめです。

このリストのものはおすすめできます!

  • コンデンスミルク、チョコペースト、ジャム(酸味のあるものは注意が必要)
  • はちみつ(1歳未満は絶対に避けてください。)
  • アイスクリーム:チョコ、ストロベリー

アイスはとくにハーゲンダッツなどちょっとお高めのこってり系バニラなどは飲みやすくなります。

ちょっととかしてどろどろになったストロベリー系のアイスに混ぜてのませるもよかったと聞きました。

 

  • お薬服用ゼリー:メーカーによりますが粉薬をぐるぐる混ぜて飲ませるものではなく、ゼリーでサンドしてそのままつるんと飲み込むものです。あまりかき混ぜないようにしましょう。
  • ケチャップやマヨネーズ:こういった味の濃いものは薬の味をカバーしやすいのでマヨラーの子はぜひ試してみては。(卵アレルギーの子はマヨネーズは禁止です。)
シロップは大体甘いのですが、甘すぎて苦手な子もいます。

原液そのままでなく水でうすめてうす味にすると飲んでくれたって話もありました。

味の好みはお子さんによって様々です。

甘いのが苦手な子は意外とそのまま苦い薬を飲んでくれたりします。

 

薬がのみにくくなるもの、避けたほうがよいもの

当たり前ですがアレルギーがあるものを避けるのは避けましょう。

薬の味が変わったりくすりの効果が落ちるため混ぜてはいけないものもあります。

このリストのものは注意が必要です!

  • 牛乳(を含むアイスなども)、スポーツドリンク、ミルク:ある種の抗生剤はこういったミネラルたっぷりのものだと効果が落ちるのです。
  • オレンジジュース、スポーツドリンク、イチゴジャムなど:こういう酸味のあるものはある種の抗生剤で苦みを増す働きがあります。
  • はちみつ、黒糖、コーンシロップボツリヌス毒素が含まれる場合があります。1才未満は絶対に避けてください!危険!
  • ミルク:まだミルクがメインの子はミルクは避けてください。味が変わってミルクごと嫌いになると大変です。どうしてもミルクしか飲まない子はできるだけ少ない量に溶かして、そのあとに薬の入っていないおいしいミルクを飲めるように別にあげてください。

 

薬のことはかかりつけ医院の前にある薬局の薬剤師に聞こう

最近はジェネリックの薬でだしてくれる薬局がほとんどだと思います。

ジェネリック薬はいろんなメーカーがあって微妙に味が違ったり混ぜて味が変わるものが違ったりします。

ジェネリックの薬のちょっとした違いや、小児科の先生独特のくすりの使い方を門前薬局の薬剤師さんはきちんと把握しているのです。

お医者さんも薬剤師さんもいつも忙しそうにしていますが、どうやって飲ませたらよいかとか何に混ぜたらよいかなどはどんどん聞いてください。

たとえばジェネリックじゃない薬同士だと混ぜても苦くならないものなんかもあります。

そういう薬が飲みやすくなるノウハウや小ネタは小児科の前の薬局にいる薬剤師はよく知っています。

 

薬をこわいものにしない工夫を

薬を飲むことをこわいこと、つらいことにしてしまうと飲める子も飲めなくなってしまいます。

できるだけ大人も子供も楽しく飲める工夫をしてしてください。

それで飲めたらしっかり認めてほめてあげる。

飲めないから怒られる、ではなくて飲めたからよかった、がんばったね、えらいねというふうに何とか誘導してあげることが大事です。

 

薬の飲ませ方:乳児の時期0歳、1歳

おとなが「薬をのます!なんとしても!俺はやるぜー!」というオーラを出していると察知されます。

お父さん、お母さんがリラックスして。

言葉がまだ未発達の子どもたちのほうが雰囲気みたいなものをとらえる力は強い気がします。

 

薬の飲ませ方:2歳

ごっこ遊びができるので「おくすり屋さんごっこ」をおうちでやってもらうのはよかった子がいました。

薬はべつにこわくないし病気のとき仲間になってくれるものと思ってくれれば抵抗も減ります。

粉薬の空きボトルとか小児科の薬局なら言えばいくらでももらえます。

それをおもちゃにもらっておいておうちで遊ぶのはいいと思います。

薬局でこういったのを試していたところもあったようです。
お薬やさんごっこができる「こども薬局」開局!

フタを飲み込めない程度の大きさのボトルにしてもらって、さらに取れないように接着剤などでくっつけておくのは必要かもしれません。

 

薬の飲ませ方:3歳

3歳以上ならもうきちんと話ができますから説得ができます。

  • 病気をはやく治すために必要なもの
  • からだががんばっているのを助けるもの
  • わるいばい菌をやっつけてくれるもの

ということを病気になってからではなく普段から話しておけるといいでしょう。

「こうじゃないとダメ」っていう大人の押し付けではなくちゃんと理解して納得してもらえることが大事です。

がんばってのめたらいいことあるよとわかってもらえるように。

 

以前勤めていたところの小児科の先生は「3才以上の子で薬が飲めないのは飲めない本人のせいではなく説得できない親のせい!」と言っていました。

さすがに言いすぎかもしれませんね。

でも子供が言ってもわからないからと決めつけずにきちんと話し合うのは大事です。

ちゃんとわかってくれます。

 

薬の飲ませ方:おとな飲みをがんばってみる

3才くらいからかな?あえて粉薬を大人が飲むように普通に飲んでみる。

「おとな飲み」と言って本人にすすめてみてそれで飲めたら、もうめちゃめちゃほめる。ほめちぎってください。

おにいちゃん、おねえちゃんになったねー。すごいねー、と。

自分ができた達成感とほめられたことでうれしくない子もいないので、一度飲めればたぶん次回からもがんばってくれるはず。

 

子どものくすりの飲み方まとめでした

うちの子たちは小さいうちから薬は嫌がらず飲んでくれてました。

なので薬をうまいこと飲ませるいちばんいい方法は親が薬剤師になることです。

くすりを嫌がる子どもに薬を飲ませる方法まとめでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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