こんにちは。
沖縄のブロガー中川(@nakagawahitoshi)です。
両親がいわゆる毒親でした。「機能不全家族」で育ちました。
そのせいだと思うんですがまあいろいろ困ったことも多かったです。
- 愛したいけど裏切られるのが怖くて愛せない。
- 愛されたいけどやっぱり裏切られるのが怖くて愛されるのも怖い。
- 何が好きで何が嫌いなのかわからない。
- 自分に自信がない。
- 人とかかわることが怖いので自分を押し殺してしまう。
- 思考が白か黒かになってしまって極端になる。
- 突然何もかも嫌になる
- 死にたくなる
改めて書き出してみましたけどこりゃーひどいですね。
よく生き延びた。自分えらい。
要するにめちゃくちゃ生きづらかったんですが、今は幸せだといえるくらいになんとか生きてます。
自分が負った傷を次世代に受け渡さないためにどうするか、という記事は書きました。
⇒自分が家族の中で受けた傷を子供たちに受け渡さない方法
具体的にどうやって生き方を変えていくかについて書いてみます。
生きるのがしんどい人は「臨床心理士」または「公認心理師」の心理療法(サイコセラピー)を数年受けてみると格段に楽に生きられるようになります。
目次
生きづらい原因は心の傷(トラウマ)のせいかもしれない
なんだかうまくいかなくて、ずれていて、とにかく苦しい。
生きていてもしょうがないんじゃないかとも思ったりする。
それはもしかしたら「家族の傷」かもしれません。
- 親が必要以上に厳しかった。
- 兄弟で比較されて苦しかった。
- ぶっちゃけ虐待されてた。
普通ですか?普通ってどんな普通?
あなたが家族の中でつらかった、幸せでなかった。しかもそのせいで今もつらいというのは十分「普通じゃない」ことです。
家族の中に居場所がないと「自分がどう生きたらよいか」という土台がなくなります。
いろいろ生きにくくなりますよね。どうやって生きたらいいかってマニュアルなんてないんだし。
自己啓発本とかあるじゃないかって?
「生きづらさを感じている人が自由に生きていける7つの方法」
「愛がすべて。あなたも自分らしく生きられる」
「ワクワクすることだけしていれば幸せは勝手にやってくる」
とかそんな本は100万冊も読んでるんですよ。
そんなんで楽に生きられるんならとっくに楽に生きてるっての。
結局どうすりゃいいのか。
自分の土台がなければ不健康な形で誰かにすがって生きるしかなくなります。
生きづらい人生を変えていくためには土台をしっかり作って自分の足で立つことが必要。
でもどうやって?何からしたらいいの?
やっちゃダメなこととあまり知られていないこと
まっとうに生きてれば人生経験の中で少しずつ変わっていくこともできます。
でも幸せな人生を生き始めるまでに時間がかかりすぎるのもねえ。
どうやって一人で立てる確実な土台をなる早で作ることができるのか。
まずやっちゃダメな一番大事なこと。
死んじゃダメです。
わかります。ものすごくよくわかります。
- すぐ生きていることを終わりにしたら多分楽になる。
- 自分を消してしまえれば終わりになる。
そういう甘美な闇が津波みたいに襲ってくる時にどうしようもないこともわかります。自分もそうだったんで。
薬剤師やってるんでカンタンに死んじゃう薬なんて薬局にいくらでもありました。
これ100錠飲んだら確実だな…とかやばいこと考えてたときは1回2回じゃないです。
でもそれやっちゃうとゲームオーバーです。
誰かの「死なないで」「生きていて」という上っ面だけの言葉がどれだけあなたには響かないかというのもわかっています。
あなたは20年も30年も本当につらい思いをしてきました。
でもそのつらかった時間が残りの人生を決めるわけではないんです。
ほとんどの人は自分の人生で足りないところを補って、つらい人生をどうやって効率よく変えていったらいいかなんて知りません。
ゲームの裏ワザみたいにたった数年でガラッと自分を変える方法があるって知らないでしょ?
嘘っぽい?まただますつもりかって?
いえ、そういう方法は確かにあるんです。だれもその道を通ろうとしないだけなんですよ。とくに日本では。
わたしはほとんどだれも通らないその道を通ってきたことがあるんです。
心理療法は時間はかかるけど必ず前進が見込める方法
いろいろな方法や考え方があります。
確実に変化を起こすことができる方法の一つが長期にわたる心理療法を受けること。
自分が受けてきた傷や自分を生きづらくしている心のクセ。
それを療法家と一緒に成長という形で乗り越えていく方法です。
1回2回の面談ではあなた自身の変化は自覚できないはずです。はっきり言って年単位の時間がかかります。
でもこの先何十年も苦しんで生きていくのと2~3年取り組んで人生変えていくのとどっちがいいですか?
心理療法についての誤解があるかもしれません。
- 周りにそんなの受けてる人いない。
- 精神疾患などにかかっている人がするものなのでは?
- 頭がおかしいんじゃないかって変に思われたくない。
べつに「病気」の人が受けるものではありません。
自分と向き合って、芽を出しそびれていた自分の可能性が芽吹くのを待つのに病気かどうかって関係ありません。
そのための安全な場を療法士は用意してくれます。
心理療法というものがどういったものか知りたい方はこの本を読んでみることを強くお勧めします。名著です。
ちなみにこの本の原題は「The Road Less Traveled」です。「旅ゆく者がほとんどいない道のり」という意味。
子供の時に傷ついたというのはスペクトラム。どの位のどんな傷かは人によるしその影響も人による。
でも一切傷を受けてない人はいないし生き方に影響を受けていない人もいない。
それに気がつく人は少ないし意識的に取り組む人はもっと少ない。
— 中川ひとし@沖縄 (@nakagawahitoshi) 2018年1月7日
自分の傷に気が付く人は少ないし、それに取り組む人はもっと少ないのです。
心理療法は傷を負い、その傷を乗り越えて自分の力にすることを助けてくれます。
たぶん自分だけでたどり着けるところよりはるか遠くに、しかも短時間のうちに行くことができるでしょう。
心理療法を受け始めると何が起きるのか
人は必ず成長する途中で傷を負っています。世界中誰でも必ずです。
育ってきた環境が本人にとって十分幸せでないと受けた傷がものすごく多かったり、ものすごく深くなってしまいます。
そういった傷に引っかかってしまい大人として十分成長できない部分が残ります。
その成長度合いの凸凹があるせいで普段は大人として対応できるのに、傷のまわりをつつかれると子供のようにしかふるまえないことがあるんですね。
この辺が生きるのが苦しくなってくる原因です。
傷の周辺に関することが原因でものすごく落ち込んでしまったり、怒ってしまったり、気持ちをうまく表現できなかったりします。
心理療法は完全に守られた安全な環境で時間を過ごす場です。
療法家とともに傷をしっかり乗り越えると一緒に凍り付いていた可能性が成長し始めます。
子供の部分が大人にちゃんと育つってこと。
ただあるべき大人の姿になるだけでなく、弱点だったところはさらに強さを得て自分の財産になります。
「傷が治る」というよりは「より本来あるべき自分に戻っていく」という感覚かもしれません。
間違いない療法家とは
まずは療法家を探さないといけません。
探すのは『臨床心理士』です。
週末の心理セミナーを受けただけの自称セラピストを選んじゃダメ。
長期に渡る訓練と成長を経た人でないとあなたがくぐり抜ける成長の道のりを支えることはできないからです。
その点『臨床心理士』は少なくとも心理系の大学院を出ており、経験の浅い週末セミナーセラピストに引っかからないための最低限のフィルターになります。
また、希望が出せるようならできるだけ年配の臨床心理士を選んでください。
療法家としての経験が長ければより安定してあなたを支えることができるからです。
また、平成30年からは「公認心理師」という国家資格もできます。
⇒一般財団法人 日本心理研修センター 公認心理師試験
臨床心理士は民間の資格ですが、公認心理師は国家資格です。
公認心理師は心理学系の大学院で長期の臨床経験を経ていないと受験できません。
どちらかの資格を持っている療法士なら信用してよいと思います。
臨床心理士の探し方
一番簡単な臨床心理士を探す方法は日本臨床心理士会のページから探す方法でしょう。
⇒一般社団法人 日本臨床心理士会
面談業務をしている臨床心理士を全国から探すことができます。
通常は心理相談をやっているNPOや開業している臨床心理士のところですね。
料金は療法家との相談の上決まります。1回5000円~10000円位でしょうか。
正直安くはないです。
大学に心理学の教室があるならそこでカウンセリングが受けられます。
しかも料金もかなり格安(1回2000円とか)です。
問題点としては大学院生の療法家に当たる可能性があるということ。
大学は教育機関でもあるので将来の療法家を育てるために院生にいわば『練習』として療法をさせているんですね。
もちろん経験豊富な先生の指導を受けながらなので心配はいらないと思いますが。
ベテランの心理士を希望ならそのように伝える必要があります。
また精神科や心療内科でも心理療法を受けられるところはあります。
この場合保険が効くこともあるため料金は安くなります。
心理療法を受けたらこうだった
わたしは心理療法は確か全部で5年くらい受けてます。
こんなに長く受けていたのはある援助療法について勉強していたせいです。
自分のケアができないのに人の支えにはなれませんからね。
心理士の方は全部で4人だったかな?
受けていたところはこのくらい。
- IFF:まだ東京暮らしだったので麻布十番まで2週に1回通ってました。その後担当の心理士さんが独立されて別のセラピールームへ。その後何となくいかなくなりました。
- 山王教育研究所:その後に改めて心理士さんを変えてセラピー開始。ここでの1年半は本当に自分を変えました。わたしも心理士の方もお互いこのセッションは終了でいいね、と納得のいく形でいわば「卒業」することができたセラピーでした。その後もう一人の心理士さんと1年半くらい面談をしています。
- ハコミセラピーの療法士:個人的に心理療法をお願いして1年ほど受けてました。(ハコミセラピーのセラピストはスピリチュアル系に偏っちゃった変な人もいるので十分調べてからにしてください。)
長く心理療法を受けて何が変わったかというと
「少なくとも一人の人として生きることができるようになった」
ということでしょうか。
自分は自分、人は人ということが腑に落ちてわかるようにもなりました。
今では人と親しくすることもできるし、人とつながりを持たないことも自分の選択であるとわかります。
場面緘黙も以前ほどではありませんしね。
自分の責任で一人で立つこともできず、人に依存するような生き方をしていても望む自分にはなれません。
「自分って誰だ」「何をしたらいいんだ」って悩んでいる間は多分答えは手に入らない。
そんなことに悩まなくなるほど成長できたときに自然と「ああ、自分ってこんなだ!」とわかるようになるんじゃないかなあと思います。
心理療法を受けるにあたって知っておきたいこと
心理療法というツールを使って自分を変えていくにあたって気を付けたいこと、知っておきたいことなどをまとめておきます。
- 自分で稼いだお金で受けましょう。親との問題を解決したいのに親からもらったお小遣いで行ってはいけません。
- 家族があなたを害していると思うならできるだけ離れましょう。居心地が悪いぬるま湯を離れる勇気を持ってください。
- どんなに苦しくてもセラピールームは安全。面談の日、時間には面談室に行きましょう。
- ある日突然楽になったりはしません。自分が押し殺してた可能性が芽吹くのを心理士さんと時間をかけて待ちましょう。
- 通院しているならその旨きちんと伝えてください。逆に心理療法に通うことも通院先のDrに伝えましょう。
- 長く受けていることがいいわけでなく、心理士から「卒業」できることが望ましいのかも。一人の心理士がすべての傷をいやしてくれるわけではない気がします。
- スピリチュアル系の自称「セラピスト」には十分注意を。きちんとした長年の訓練なしに人を支えることはできません。彼らは「愛さえあれば良い」と言いますが未熟な「セラピスト」が善意で人を傷つけることはよくあります。
怪しいセラピストを避けるという意味ではこのような事例も。
ひどいなこれ。
絵にかいたような「未熟な自称セラピストが善意で人を傷つける」パターン。
しかも押し売り。倫理観のかけらもない。
こんな友人即座に切っていい。
自称セラピストに転身した親友から「毒親を愛せ、許せ」と詰め寄られた女性の苦悩 https://t.co/D23FyEETxX @wezzy_comさんから
— 中川ひとし@パパブロガー (@nakagawahitoshi) 2018年5月9日
心理療法があなたを助けてくれるかもしれません
自分を成長させ、つらい状況を変えていく方法は心理療法だけではありません。
ただわたしが長年受けてみて確実に生きるのって楽になったんですよ。
受けてなかったらたぶん中川さんはもうこの世にいません。ち~ん。
どういうわけか自分は生きていてこの記事を書きました。
読んでくれたあなたに少しでも力になるようなら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。